腸疾患を増やす危険な食べ物って何?【大腸がんリスク】
こんにちは、naoです。
2021年7月14日のBMJの論文で
食べ物と炎症性腸疾患の関連を評価した研究結果が発表されましたので
お伝えしたいと思います。
今回は、
・炎症性腸疾患って何?
・炎症性腸疾患のリスクを増やす食べ物って何?
をまとめていきたいと思います。
炎症性腸疾患って何?
炎症性腸疾患とは、
腸管内での免疫が異常をきたし、自分の免疫細胞が腸の細胞を攻撃してしまうい
その結果腸に炎症を起こす病気です。
症状は、慢性的な下痢や血便、腹痛などの症状を伴います。
主に潰瘍性大腸炎とクローン病の2種類があり、
比較的若い方に発症しやすく、日本の患者数は年々増加傾向にあります。
腸管ベーチェット病というまれな炎症性腸疾患もあります。
腸の炎症が長期間に渡ると癌のリスクにもなるため、
定期的な治療介入が必要になります。
・炎症性腸疾患のリスクを増やす食べ物
炎症性腸疾患は先進国で多く見られ、
食事などの環境的な影響が強いと言われています。
カナダ・マックスマター大学で行われた研究では
食品と炎症性腸疾患の関係を調査し、
BMJ誌2021年7月14日号に報告しています。
欧州・北米、南米、アフリカ、中東、東アジア、東南アジアおよび中国の7地域における、低・中・高所得国を含む21ヵ国のデータを用いて評価しました。
食物摂取量調査(各国で検証済みの食物摂取頻度調査票を使用)を
35~70歳の対象者11万6,087例に実施し、
そのうち467例が炎症性腸疾患を発症しました(クローン病90例、潰瘍性大腸炎377例)。
発症者における食事を解析したところ、
超加工食品の摂取が多いほど炎症性腸疾患の発症リスクが高く、約2倍ほどでした。
超加工食品って何?
超加工食品の例は、
・ソフトドリンク
・人工甘味料入り食品(キャンディー、チョコレート、ジャム、ゼリー、ブラウニー、プリンなど)
・塩分の多いスナック菓子(クラッカー、ポテトチップス、ナチョス、ポップコーンなど)
・加工肉(ハム・ベーコン・ソーセージなど)
などが挙げられました。
特に摂取量が多いグループになればなるほど
炎症性腸疾患になるリスクが増大したと言う結果でした。
・この研究の限界は?
対象者が35~70歳で炎症性腸疾患が多い若年者では不明です。
またクローン病が少数であり、評価が難しいです。
経時的な食事変化も考慮されていませんし、
観察研究というのもエビデンスレベルとしても低くなります。
・個人的な感想
炎症性腸疾患は食事による関係は指摘されていましたが
調査方法が難しくあまり解明されていないのが現状ですが
この研究では超加工食品との影響が示唆されました。
超加工食品に挙げられた食品はどうみても健康的ではない食品で
なるべく摂取しないに越したことはなさそうです。
それではまた。
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