【医者が徹底的に解説】ナイト・ドクター第四話【医療用語・医療シーン】
ナイトドクター第三話の解説はこちらです
以下ネタバレあります。
こんにちはnaoです。
高岡先生(岡崎紗絵)が
別の女性と彼氏を巡って対立しつつ、
その経験を生かして成長し仲間との絆を深めると言った回でした。
今回出てきた医療用語ですが、
・ツールート
・PPI
・塩化ガス中毒
・CV
・甲状腺機能亢進症
・境界性パーソナリティ障害
でした。
これらをわかりやすく、
ドラマをもっと面白くするため解説していきます。
・あらすじ
搬送された女性患者を朝倉美月(波瑠)と桜庭瞬(北村匠海)、高岡幸保(岡崎紗絵)が受け入れた。救急隊員に女性、花園詩織(松井愛莉)の恋人が付き添っていると聞いた幸保は驚く。幸保の恋人、青山北斗(竹財輝之助)ではないか。北斗は店の宣伝のためSNSで強力な宣伝力を持つ詩織を利用したが、交際していると思い込まれたと幸保に説明。会うのは最後にしようと言うと詩織が掴みかかったので、ふりほどいたら階段から落下してしまったと北斗は言うのだが幸保は納得出来ない。
目を覚ました詩織は北斗を頼りっきり。本郷亨(沢村一樹)は次々に運ばれる重症患者を美月たちに任せて、幸保には詩織の経過観察を指示した。わがまま放題で、付き添う北斗にこれ見よがしに甘える詩織に幸保のイライラは募る。
心美(原菜乃華)に頼まれた雑誌を内科病棟へ届けに行った美月は深澤新(岸優太)と会う。そこに岡本勇馬(宮世琉弥)が現れ、美月に挨拶。誰だと尋ねる深澤に、美月は心美の彼氏だと言う。だが、初耳の深澤は心美を思い、勇馬に彼女の入院理由を話してしまった。勝手に話したことを危ぶむ美月の不安通り、兄妹に亀裂が走る。
一方、ついに詩織とぶつかった幸保は本郷に早退を申し出た。帰ろうとする幸保を咎めた美月とも激しい言い合いになる。そんな時、ホットラインが鳴り、成瀬暁人(田中圭)が受けた。3名のガス中毒患者受け入れを本郷が承諾。桜庭も休みで幸保も帰ってしまったと人員を心配する深澤に、本郷はお前たちでカバーしろと言い放つ。
引用<ナイト・ドクター第4話>
・医療用語解説
・ツールート、PPI
吐血の患者さんが運ばれてきた際に
朝倉先生が「ツールートとってPPI準備。」と言っています。
吐血が多量になると血圧が低下しショック状態になる可能性あり、
その時は大量の輸液や輸血が必要になります。
そのような状況が予想される場合は事前に点滴を入れる静脈路(ルート)を2本確保しておくことがあります。
これがツールートです。
PPIはプロトンポンプインヒビターと言われる胃薬で
胃酸を減らすことで
胃や十二指腸からの出血に対する治療として使用されます。
・塩化ガス中毒
塩素ガスは水に溶けやすく、
吸い込むと気道(空気の通り道)を侵します。
その結果、気道の炎症や肺への損傷を引き起こします。
治療は気管支拡張薬や酸素投与で、
重症の場合は、アドレナリン吸入、気管挿管、気管切開、および人呼吸器管理が必要な場合もあります。
・CV
中心静脈カテーテルを略してCVといいます。
首、もしくは鼠径部にある静脈から中心静脈カテーテルを入れます。
腕にとるルートよりも濃い点滴を入れることができたり、
腕のルートは途中で血管から漏れて点滴が落とせなくなることが多々ありますが、
血圧を上げる昇圧剤のような薬剤が途中で止まると危険なので
集中治療が必要な患者にはCVをいれて、そちらから点滴を投与します。
・甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症とは、
甲状腺ホルモンがおおく分泌されている状態です。
未治療もしくはホルモンコントロールが不良な方が、
大怪我や手術などの強いストレスがかかると甲状腺クリーゼといって
体の代償機構が破綻して複数の臓器が機能不全に至る重篤な病態に至ります。
今回は塩素ガス中毒がストレスになったのかもしれません。
本症例は脈拍160と著明な頻脈を呈し、
輸液に反応しないショックレベルの血圧低下を呈していました。
βブロッカーはこの頻脈を治療する薬剤です。
・境界性パーソナリティ障害
境界性パーソナリティ障害とは、孤独に対する耐え難さがあり、
見捨てられることで不安になり、
他人が手助けしてくれるよう仕向けるために
自殺の素振りを見せるなど危険な状態に陥ることもあり、
重篤な場合は精神科の介入が必要となります。
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